ひとりしずか緊張のTRY〜BAR〜
第101首
夕されば切り子硝子の紅色に
吟醸注ぎ香り愉しむ
いつかは手に入れたい
そう願っていたもの
行きつけの
カフェ
お蕎麦屋さん
そして バー
カフェは
散歩の途中で偶然巡り会えた
とても居心地の良い空間
お蕎麦屋さんは
親しくなった「花束の彼女」が連れていってくれた
そして
そのお蕎麦屋さんで
「気軽に行けるBARがあるといいなと思っているんです。」
と、親しく会話できるようになったご店主に語ると
「この店の向かい側に良いダイニングバーがありますよ。
気さくなマスターです。
ここで紹介されたと言って立ち寄られたらいかがですか。」
と、勧められたのである
行きつけのバーが
できるかもしれない
金曜日の18:00
ハードルが少し低い時間帯に
弱気を追い出して
ドアを引く
カウンター6席 テーブル3つ
70代のマスターと
料理担当の息子さん
カウンターには先客が二人
一人は女性だったので
ハードルはさらに低くなる
最初の一杯
何を注文するかは悩むところ
マスターに問いかける
「何がいいでしょう?」
「今夜は何をお飲みになりたいのですか。」
「ウィスキーですね。」
「では、」
と、メニューを開いてくれる
すごい品揃えの中に
懐かしいウィスキーを発見
夫と好んで飲んでいたスコッチウィスキーのアイラ
「せっかくなので、これをストレートで。」
「スモーキーな味ですね。このタイプがお好きですか?」
と、サーブされる
その会話に
カウンターのお二人が入ってきてくれた
しばし四人で会話
マスターが
「カウンター特権ですよ。」
と、細かく気を配ってくれるので
とても居心地良く
美味しいお料理も出てきて
「この近辺のバーをほとんど回りましたが
この値段と料理、それにマスター、
ここが一番です。もう五年以上ここに通っています。」
お二人の言葉に納得がいく
20:00
お店が立て込んできたので
お暇することに
「本当にこのお値段で良いのかしら・・・。」
お二人はまだ寛いでいて
「毎週金曜日のこの時間には居ますから
ぜひ、また、ご一緒に」
と声をかけてくださった
ドアを閉めて
肩の力を抜く
緊張が解けた夜の締めくくりに
自宅まで徒歩5分の道のりをゆっくりと歩く
また一つ
繋がりが増え
生活が広がっていく
お店の名前が
通っているボクシングジムと同じ
何か繋がりが・・・
では、また
御機嫌よう
アイラウイスキーとは、イギリスのスコットランドで造られる「スコッチウイスキー」のひとつ。同地方の西側に位置するアイラ島で造られたモルトウイスキーのことです。モルトウイスキーとは大麦を材料としたウイスキーのことを指します。
アイラウイスキーは、ピートと呼ばれる泥炭に火をつけて大麦麦芽を乾燥するため、スモーキーな香りが強いのが特徴。さらに、地方独特の磯の香りが感じられます。
その深い味わいから、飲み慣れていないウイスキー初心者にとってはクセが強いと感じられることも多々ありますが、歴史と伝統が感じられるウイスキーを嗜みたい方にとっては、ぜひおさえておきたいジャンルです。