ひとりしずか                        〜パートナーロスからの再生&その後の成長期〜 

まだまだ伸び代のある「大人の成長期」真っ只中 夫から託された人生をパワーに変え、興味あることに挑戦! 人生有限・躊躇している時間はありません

「コレラ時代の愛(ガルシア・マルケス著)」に背中を押されて

第8首

月日経ち 二人で愛でし家具消えて

一人暮らしの部屋となりぬる

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二つの磁力


人は

命ある間

磁力を放ち

人・モノを吸い寄せ

その人の世界を作り上げていく

 

そして

一人と一人が出会い

二つの磁力で一つの世界を作り出す

 

けれど

その世界は

一人の死をもって

終わりを迎えてしまう

 

吸い寄せられていた

人・モノはバランスを崩し

浮遊し始める

何処かへ消え行くものもある

 

残された私は

自分だけの世界を

再構築しなければならない

 

浮遊している故人のモノを

手放すことに

いつまでも罪悪感を

引きずっていていいのか

 

残された私の磁力に

吸い寄せられたままのものは

そのままで良い

それは

私が欲しているものだから

 

そうでないものを

私の磁力で

つなぎ止めておかなくてはと

努めることに

疲れた

 

もう 

辛い思いに

追い討ちをかけて

自分をさらに苦しめるのは止める

 

見たいもの

聴きたいもの

愛でたいもの

知りたいもの

 

自分の磁力が吸い寄せるものを楽しむ

離れていくものは

いくにまかせて・・・

消えていくものは

消えてゆくにまかせて・・・

 

鬱々としていた日々

「それでいい。」

と私を包んでくれる本

出会った

 

ずっと手元にあった本なのに

未読「コレラ時代の愛」

 

コロナによる自粛生活の中

病のタイトルがついた

この本が気になり

読み始めた

ガルシア・マルケス

映像的文体の世界に

引き込まれる

 

まさしく

私にとっての

今読むべき本だった

 

夫に先立たれた主人公フェルミーナ・ダーサの

行ったこと P402〜

 しかし、亡くなった夫の影が執拗にまとわりついてきて、

どうしても振り払うことができなかった。

どこへ行っても、どこを通りかかっても、

何をしていても

夫のことを思い出させるものがそこここにあった。

亡き夫を悼むのは褒められて当然のことだが、

一方で悲しみの中に浸りきらないために

できるだけのことをしようと考えてもいた。

そこで、彼女は思い切って、

亡き夫を偲ばせるものを

一つ残らず捨ててしまおうと心に決めた。

夫を亡くしたあと生き続けていくには

それしか方法がなかった。

言ってみれば。それは焼却の儀式だった。

〜彼女は、

夫が生きていれば必ず賛成してくれるだろうと確信し、

少しも迷うことなく火の中に投げ入れた。

 

 

前を向かなければ

前へは進めない

 

時には立ち止って

振り返ってもいいから

 

少しずつでも

進んで行く

 

私は

生きているのだから

 

        

では、また。ご機嫌よう。

   

コレラの時代の愛

コレラの時代の愛