第18首
迫りくる孤独と対話する我に
耳鳴り聞こゆアーレントの秋
ハンナ・アーレント(Hannah Arendt、1906年10月14日 - 1975年12月4日)は、ドイツ出身の哲学者、思想家である。ユダヤ人であり、ナチズムが台頭したドイツから、アメリカ合衆国に亡命した。
アレントは人間が他者との結びつきをみずから断つか、あるいは人々によって断たれて、単独な「一人」になる状態を、孤独、孤絶、孤立という三つの概念で区別している。個人がアトム化された現代の大衆社会では、誰もが単独な一者となる傾向があるが、アレントはこうした単独状態のうちでも、孤独(ソリチュード)であるということは、他者との関係を断って、自己と向きあうことと定義している。「孤独の中では実はわたしは決して一人ではない。わたしはわたし自身とともにある」のである。
短歌との出会い
短歌との出会いは
夫の死後1ヶ月のこと
源氏物語「桐壺」を読んでいた私は
桐壺の更衣死去の場面での歌
「あるときはあるのすさびに憎かりき
なくてぞ人の今は恋しき」
に衝撃を受ける
31文字で心情を表現できる歌
拙いながら
自分の心情を
言葉に託した
夫の死に対する悲しみや恨めしさを
31文字に詰め込んでは
吐き出した
文字にすることで
客観的に
夫の死と向かい合える自分が
生まれ・・・
詠むことで
さらに気持ちが沈み込み
涙が止まらないこともあったけれど・・・
次第に
気持ちが昇華していき
前向きな感情が
歌中に伺えるようになった
詠み続けていくうちに
投稿したくなり
3首投稿
冒頭の歌がその月の佳作に
初投稿の歌が
佳作に選ばれたことで
「あなたの生き方はそれでいい。」と
受け止めてもらえたように感じた
夫がいたら何と言ってくれただろう?
「お父さんが生きていたら
何て言ってくれたかしらね。」と
息子に問いかける
息子から即座に返答があり
「お父さんの性分で
そのまま投稿させる訳ないでしょう。
きっと添削されて
母さんの歌は違う歌になり
佳作に入らなかった可能性大。」
論文を書いたり
教育書を執筆したりしていた夫は
チェックを入れたに違いない
ということで
チェックの入らなかった私の歌は
生活を豊かにしてくれた
気持ちの変化を
31文字でどのように表現できるか
思いを巡らす
FPを歌題にした歌も
苦戦しつつ詠んでみた
作った歌を読み返すのは
今となっては楽しい
あの頃の気持ち
あの時の感動
あの日の心のささくれ
自分史である
第19首
ドクドクと心(ハート)が再び打ち始む
産まれよ!生きよ!この世を楽しめ!
では、また。