第27首
暁の沈香薫(くゆ)る小部屋にて
我に何問ふ ロスコの絵図(えず)は
朝
好きな香りを焚き 沈香
好きな絵画を賞翫し マーク・ロスコ
好きな音楽を流す ガムラン
深い呼吸
心を整える
それを終えて
読書・書写・ラジオ体操
朝の活動へと移行する
高村薫著「太陽を曳く馬」
表紙に使われているマーク・ロスコの絵画
この本を読んだ時から
惹かれるものがあった
数ヶ月後
近くにあるセゾン美術館に
初めて立ち寄った
突然、目の前に
ロスコの絵画(ナンバー7)が・・・
目が離せない
夫に促されるまで
動けなかった
身近に存在していることを知らず
暮らしていた
「知識がない」ということは
人生からどれだけのものを
引き算してしまうのだろう
出会う機会を逸していたかもしれない
日本では6つの美術館が所蔵
DIC川村美術館は7点を所蔵し
ロスコ・ルームに展示している
昨年のクリスマス
訪ねたロスコ・ルームには
誰もいない
私のためだけに存在する絵画
なんて幸せな時間だったことか
今月
再び会いに行く
ロスコは何を問いかけてくるだろう
では、また。
御機嫌よう
瞑想する絵画
マーク・ロスコ(1903年9月25日-1970年2月25日)はロシア・ユダヤ系のアメリカの画家。一般的には抽象表現主義運動の作家とみなされているが、ロスコ自身はいかなる芸術運動にもカテゴライズされることを拒否している。ジャクソン・ポロックやウィレム・デ・クーニングとともに戦後アメリカの美術家で最も有名な1人としてみなされている。